【応天の門】”学問の神様”菅原道真と”プレイボーイ”在原業平の凸凹コンビが、平安京でのミステリーを解決するぞ

第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作だ。

やはり侮れなかった。

 

藤原氏が政治の実権を握る平安時代に、多くの浮名を流す色男である在原業平(ありわらのなりひら)と後の学問の神様として有名な菅原道真(すがわらのみちざね)が数々の怪奇事件を解決していく。

当然ながら、科学の進歩が乏しいこの時代は、不思議な事が起こると物の怪や鬼の仕業として捉える。しかし、都の守護を務める業平は帝の命を受けて真相を探るのだが、その度にまだ文章生(今でいう大学生に近い)である道真を頼って訪ねてくる。

業平が怪奇事件の相談をもちかけてくると、道真は基本的には耳を傾けようとせず、迷惑そうにしているのだが、結局は一方的に道真を巻き込んでしまう。

業平の人なつっこい性格がうまく道真を引き込んでいくのだろう。

 

一方の道真は超がつく博識の秀才、そして頭のきれる天才だ。

読書以外にはほとんど興味がないにもかかわらず、怪奇事件解決に火がつくと、理路整然に解決へと導いていく。

そして、身分としては当然業平の方がずっと偉いのだが、そんなことにも引けをとらない、気の強さが持ち味だ。

この二人の絶妙なバランスが名コンビでおもしろい。

 

また、「応天の門」は平安の時代背景もよくわかるので勉強になる漫画だ。

当時は、藤原氏が実権を握っているため、いろんなしがらみがあるのだが、当時の独特の形で趣味や恋愛を楽しんでいたようにうかがえる。

たとえば、女性に片想いをした男性は、とにかく相手に対して贈り物や和歌で口説いてひたすら良い返事を待つスタイルが主流で、平たくいうとラブレターで女性をナンパしていた。

 

時には残酷な返事が返ってきて、絶望に打ちひしがれるのも、人の心は現代とあまり変わらないものである。

 

ただし、業平はそんなことではめげない。

 

この業平の処世術(?)と、道真の天才ぶりをもっと見たいものだ。

「応天の門」は、今後かなり期待できるマンガである。

 

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